痔におけるジオン療法とは、注射療法の一種です。主にいぼ痔に利用される療法で、注入する薬にジオンという硫酸アルミニウムカリウムとタンニン酸を有効成分とする強力な硬化剤を用いて行います。硫酸アルミニウムカリウムは、痔核に炎症・線維化を起こし、痔核を退縮させます。もう一つの成分のタンニン酸は、硫酸アルミニウムカリウムによる過度な炎症を抑制し、組織障害を防いでくれます。これら二つの有効成分の働きで、注射をした後、約1ヵ月くらいで痔核が消失するのです。注射は、4段階注射法といって、麻酔をした後、一つの痔核に対し、上極部粘膜下層、中央部粘膜下層、中央部粘膜固有層、下極部粘膜下層の4ヵ所に分割してジオンを注入します。これは医師にとって、高い技術が要求される方法です。ジオン療法では、入院はする必要がなく、日帰りでOKです。ただ、治療後の2日程度は、自宅で安静にしていなければなりません。また、注入された硫酸アルミニウムカリウムが腎臓から尿中に排泄されるため、水分を十分に摂り、しっかり排尿することが大切です。注射2週間後までに、注射をしたところに痛みを感じたり、腫れ、発熱、肛門部の重みといった副作用がみられることもあり、そのときはなるべく無理をしないようにすることが重要です。ジオン療法は、従来の手術に比べると患者の負担が非常に少なくて済みます。でも、ジオンはとてもに強い薬品であるため、四段階注射法の講習会を受けた、特定の医師しか行うことができません。そのため、この療法を行っている病院は全国でも限られており、それほどたくさんあるわけではないのですー